[ Web Letter - Vol.07]喜ぶ世界を。

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Web Letter - Vol.07 / 卯月 April 30, 2026

~このWeb Letterは宮崎県の里山綾町で写真家をしたり、マッサージをしたり、七輪炭火で珈琲を焙煎したりしながら、家族と心地いい暮らしをつくろうと奮闘する父、溝口直己の物語です~

「お母さんのお腹の中の、胎児のポーズ」

毎朝のヨガの最後。屍の時間を終え、起き上がる前に行う胎児のポーズ。今まで何十回とやったことがあったが、一昨日そのポーズをとった時「僕はお母さんのお腹の中から生まれてきたんだ」ということを思い出した。

先月、我が家の犬、ポノとリンの間に仔犬が6匹生まれた。半年前の出産の時と同様、家の軒下の奥で生まれたので姿はすぐに見れなかったが、元氣な鳴き声、そしてお母さん犬のリンがいつもよりたくさん食べ、おっぱいを大きくしてせっせと軒下に入っていたので安心してその姿を見守っていた。

それから1週間ほど経った頃だろうか。

リンの様子がいつもの違うことに氣付いた。水もご飯を食べなくなり、生まれたばかりの仔犬たちから離れ、ついには散歩の途中で歩けなくなった。

すぐに病院に連れて行くと、日本中でもほとんど症例がない病氣にかかっていたことが分かった。「今夜いつ逝ってもおかしくないです」先生からはそう伝えられた。

約4年前、お父さん犬のポノが感染症にかかり生死を彷徨った時、人も動物も含む死生観を家族でたくさん話しあい、ポノを助けたいと治療することを選んだ。今回もリンに出来ることは最善を尽くし、後は静かに見守ろうと家族で話した。

だが前回のお父さん犬のポノが病気した時と違ったこと。それは、母親であり側には生まれたばかりの6匹の仔犬たちがいることだった。溝口家では突如、人によっての仔犬たちのお世話が始まった。

母乳を飲ませてあげることができないので1匹ずつヤギミルクを飲ませたり、排泄も上手くできないのでサポートして促してあげたり。1匹のお世話をしていたら他の仔犬たちがいつの間にか全身ミルクまみれなり、そしてうんちまみれになっていた。その度に温かいタオルできれいに拭いてあげる。その繰り返しが一日何回もだった。

物理的にたくさんいるのは、やっぱり大変だった。僕がやったのは数え切れるほどで、ほとんどは妻のマイちゃんが懸命にお世話をしてくれた。そのおかげで仔犬たちは元氣に育ってくれ、リンも一命を取り留め、現在回復の方へ向ってくれている。

今回、リンは生死を彷徨う闘病中の中でも、仔犬のお世話をしたいという姿を何度も見せていた。マイちゃんの仔犬たちへの献身も僕のそれとは根っこから違うものだと強く感じ、それはそのまま子どもたちへの献身にも当てはまるなあと感じた。ポノが仔犬のお世話は一切しなく、近づきたがらないことも大きな一つの学びになった。

母とこどもの繋がりというのはやはり特別なものがあると体感したのは、とても良かった。お世話をしているマイちゃんは大変ながらも嬉しそうで、その姿を見て僕も嬉しく、アカリもヒカリも、そしてリンもとても嬉しそうだった。
お母さんが笑って喜んでいることが、子どももお父さんも一番嬉しいのだ。

「女が喜ぶと書いて『嬉しい』」
大好きな友人が教えてくれた、大好きな言葉。女性が喜ぶ世界を、まずは目の前からつくっていけたらと思う。

今日も側にいてくれて、ありがとう。

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